『恵比寿ガーデンプレイス』ができる前は、特に何の変哲もない、どちらかといえば地味な街だった恵比寿。その後の相次ぐ再開発で、あれよという間におしゃれな街に変貌を遂げた恵比寿。「なんだか恵比寿も変わっちまったなー」などと思っていた矢先に、『恵比寿横丁』という昭和ムード満載の飲食スポットがとっても盛り上がっているとの、聞き捨てならない情報を入手。古きよき恵比寿の面影を求めて、いざ潜入です!
恵比寿駅西口を出て、現役レトロ市場『えびすストア』を通り抜けると、『恵比寿横丁』は道路を渡って目の前。狭い通路の両側に屋台のような店がずらりと並び、まさに横丁の路地の風景が現れます。
もともと、この恵比寿横丁は、『山下ショッピングセンター』という戦後から続く市場で、魚屋さんや八百屋さんなどの商店が集まっていました。かつては賑やかだったそれらも時の流れとともに老朽化し、次第に閉店。そこをリノベーションし、以前の市場の雰囲気も生かしながら『恵比寿横丁』としてスタートしたのだそうです。

恵比寿横丁がある『山下ショッピングセンター』の外観はいまも健在。昔からここで営業している魚屋さんもあります

横丁内に掲げられたホッピーの赤提灯が飲んべえの心をくすぐります。ついビールが飲みたくなります

夜になるとこんな感じ。いい意味でオヤジな雰囲気。さあ飲むぞーーー!
さて、説明はさておき、横丁内には個性豊かな13件のお店が集合しています。和食から中華、関西風串カツやお好み焼き、沖縄料理、バーまでと業態もさまざま。横丁=焼き鳥のベタなノリで、串焼き店『かっぱちゃん』でビールをあおるのもよし、『浜焼酒場 魚○』で魚介をジュージュー焼くもよし、京風おでんの『でんらく』でしっぽり飲むのもよし、行く相手や目的でいろいろな使い方ができそう。1軒だけでは飽き足らず、2軒、3軒と、この中をぐるぐるハシゴしてしまう自分が目に浮かびます…。

上:漁港の居酒屋をイメージしたという『浜焼酒場 魚○』では、豪快な「ぶっかけ寿司」や、自分で焼き上げる「浜焼」など鮮度抜群の魚介を堪能!
左下:京風おでんの『でんらく』では、京都出身の美人店長自慢のおでんが美味。はんなりとした接客にも癒されます
右下:ホッピーと焼き鳥は酒場の必須アイテム!『かっぱちゃん』の「ホッピー」380円、「串焼き」1本120円〜、「とんちゃん煮込み」450円。焼き鳥には特製味噌ダレを付けていただこう
店舗プロデュース側によると「人と人との距離が近い、アットホームな昔の長屋のような場所にしたかった」とのこと。たとえば、横丁内の別のお店の料理を出前してもらったり、席が空いたら呼んでもらったりすることもできるのだとか。なるほど、隣の家から醤油を借りるような感覚で、「ちょっとあそこの店まで、おでん1丁ねー!」「はーい、ちょっと待ってねー!」そんなやりとりがあったりするのだろうか。なんだか楽しそう。

『魚○』では元気な看板娘たちが出迎えてくれます。みんなテンション高っ!

仕事や年齢、性別問わず、いろいろな人たちが一緒に楽しめるのも横丁の魅力
気づけばすっかり陽も落ちて午後7時半、いつのまにか横丁は大賑わい。
サラリーマンのお父さんから、OLグループやカップル、外国の方まで老若男女が混ざり合い、なんだかカオスな雰囲気。隣の席どうしで意気投合しちゃったりして、なんだこの盛り上がりは! 横丁では深夜まで営業しているお店も多いため、夜が更けるにつれて仕事帰りの料理人や有名人なども出没し、ますます面白くなるのだそう。もしかしたら、ここでステキな出会いがあったりするのかも…。
そんなわけで、駆け足でお届けした恵比寿横丁の様子ですが、飲んべえにはたいへん危険、いや魅力的なスポットです。デートや合コン向けのお店が多そうな恵比寿ですが、この賑わいっぷりからすると、実は皆、こんなお店の登場を待っていたのかもしれません。
思えば、この横丁の心地よさは、恵比寿という街の空気にも通じるところがありそう。新しいものが次々と誕生する一方で、昔からの庶民的な雰囲気もしっかりとあり、それらが絶妙に溶け合って同居している…そんな、なんともいえない“ゆるさ”が恵比寿の大きな魅力なのでしょう。
まだ新しい『恵比寿横丁』が、5年後、10年後に、この街にどんなふうに溶け込んでいるのか、今から楽しみです。







